#48 健康維持やダイエットにも?!「そしゃく」

●そしゃくによる数々の健康効果とは●
普段はなにげなく行っている「そしゃく」。しかしこれには数々の健康効果があることをご存じでしょうか。 一般的によく知られているのが脳への刺激。よくかむことによって脳の働きが活発になり、記憶力、認識力、判断力、集中力などを高めるとされています。また歯根にも刺激を与えるため、歯を支える骨の細胞の新陳代謝を促進。さらに唾液も多く分泌されるため、その中にある抗菌作用のある酵素やカルシウムと結合して歯を強化するたんぱく質などの成分により、虫歯や歯周病の予防も期待できます。唾液に含まれるアミラーゼなどの酵素は食べ物の消化を助けるため、胃腸の負担も軽減します。 もうひとつ注目したいのは、さまざまな病気の予防効果です。やはり唾液に含まれるペルオキシダーゼは、発がん物質が作り出す活性酸素を抑制する効果があるとされているため、がんだけでなく、心筋梗塞、脳卒中、動脈硬化、糖尿病といった生活習慣病の予防にも有効だといわれています。脳の神経細胞を壊すたんぱく質、ベータアミロイドはアルツハイマー病の引き起こすとされる有害な物質ですが、最近の研究によると、このベータアミロイドもそしゃくが少ないほど多くなるとされています。つまり、よくかむ人ほど認知症になりにくいということもいえるでしょう。
さて、女性が気になるのがダイエット効果ですね。そしゃくとダイエットの関係はというと、そもそも「おなかがすいた」とか「おなかいっぱい」と感じるのは脳ですが、よくかむことによって、脳の中の視床下部という部分から満腹物質のヒスタミン分泌され、さらに唾液が分泌されると血糖値が高まるため満腹中枢を刺激。そのため食べ過ぎを防ぎ、ダイエットにつながるというわけなのです。こうした反応で満腹中枢が刺激されるまで15分〜30分。つまり、よくかまない=早食いは、満腹中枢が刺激される前にたくさん食べてしまうので太りやすいと考えられるのです。
一説によれば、一度の食事でかむ回数は、弥生時代には約4000回、和食が中心だった戦前には約1400回だったのに対し、やわらかい食べ物が増えた現在は約600回と激減しているそうです。 そしゃくの回数を増やすには、歯ごたえのある材料を使う、素材はやや大きめに切る、水や飲み物で食べ物を流し込まない、などが有効です。そして一回口に入れたものは、飲み込むまでに30回くらいかむ。食事にはゆっくり時間をかけて、意識してそしゃくしたいものです。