健康物語ルーシー&サミー
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健康物語ルーシー&サミー

#1 第1話 ルーシーの不思議な旅(1)


ルーシーは悩んでいた。
愛猫のサミーのことで小さな胸を痛めているのだ。
たびかさなるムチャなダイエットのリバウンドが、いよいよ彼のからだを深刻なものにしていた。

“あぁ、初めて我が家に来たときの、手のひらにも乗りそうなあの愛くるしい姿はどこに行ったの?”
“雪だるまのように坂の上から転がって行くあなたを見た時、すーっと意識が薄れて行くのを感じたわ”
“昨日、3ヶ月ぶりにいらしたサマンサおばさまがあなたを見ておっしゃったわ・・・「あら、ジャイアントパンダ?」”




いつの頃か、サミーはキャットフードには見向きもせず、 家族の食卓に当然のような顔で着き、そして皆と同じ食事をし始めたのだ。
何度となく注意をしても、飽くことのない彼の食欲は誰にも止められなかった。
家族の目を盗んでは、口笛まじりに自ら調理することさえも…
栄養バランスを無視した不健康な食生活が続き、彼のからだは壊れた。


ロナルドじいさんの農園にはいつも太陽の匂いがする。
『水と太陽と土とシルクのような柔らかな風、そして孫たちの笑い声が あれば、他にな〜んにもいらんさ。』
――じいさんの口ぐせだ。
週末にこの農園で、野菜達とおしゃべりするのがルーシーの楽しみとなった。
にんじんのキャロ、トマトのトミー、セロリのローリー、(きゅうりのキュウちゃん。―― 失礼、これはジョークです。)
みんな底抜けに明るい。