健康物語ルーシー&サミー
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#37 第18話 秋刀魚綺談(2)


ロナルドはねじり鉢巻姿で、どこから入手したのか、年季のはいったうちわをパタパタしながら心地良い音をたてている。
広大な農園にその音と秋刀魚の焼ける香りが満ちあふれた。
――これがホントの“荒野の七輪”…ナンチャッテ。
ロナルドが悦に入り、さらにうちわを持つ手がリズミカルになった。
ルーシーは、ロナルドのつやのある頬とキラキラした瞳を見て、彼の元気の源が、こういう食事から貰っているのだと思った。


二人で夕焼けを見ながら、香ばしく焼けた秋刀魚をほおばるように食べた。
そしてまた焼いた。次々と焼いた。
すっかり調子づいて、ロナルドの口から鼻歌が聞こえる。
いつしか、もうもうとした煙に前も見えなくなった。
この時ロナルドが唄った鼻歌が、のちにあの名曲“煙が目にしみる”の原曲になろうとは、夕焼け雲さえ知るよしもなかった。(ホンマカイナ!?)